オリエンタルランドの株はいつまで上がり続けるのか?次々と完成していく中期経営計画。

2015年3月に株式4分割を行った直後から約2年間の低迷。2016年には「前年比マイナス」をつけ、この年は過去10年において唯一のマイナス年に。

しかし翌年2017年からは、前年比プラスを維持し続けているオリランド。その幕開けは、2017年5月の11連騰からでした。

<2017年4〜5月の出来事>

●4/27 中期経営計画発表(美女と野獣、ソアリンなど)
●4/27 自社株買い発表(5/1〜上限350万株、6/26に終了)
●4/27 増配発表(17.5円→20.0円)
●5/01 日経新聞「私の履歴書」に加賀美会長の連載スタート
●5/12 ニモフレンズオープン

<2017年5月の成績>

+754円 / +11.8%(16勝3敗1分け)

5/18に11連騰を記録。そして新高値は5回。

<当時〜現在>

+13,990円 / +218.6%(株価3.18倍)

きっかけとなった2017年5月の勢いはさて置き、それから5年以上も力強く伸び続けてきた理由の1つは、数年後まで確約された「中期経営計画」があったからに他ならないと思っています。

上の画像に記入した①〜⑤がその発表時期で、詳しくは以下のとおりです。

①2016/4/27(2017/9/22一部修正)

東京ディズニーランド®/東京ディズニーシー®今後の開発計画について

当社では、2014 年にお知らせした「2023 ありたい姿」において、「2023 年までに高い満足度を伴った入園者数を恒常的に 3,000 万人レベルとする」ことを目標として掲げておりましたが、 2014 年度以降の入園者数レベルが当社の想定よりも早いペースで高まりを見せていることを受け、この目標の達成を2020 年度へと前倒して実現するために、これまでお知らせした開発計画の一部を見直すことといたしました。

「美女と野獣エリア(仮称)」2020 年春(予定)
「ライブエンターテイメントシアター」2020 年春(予定)
「ベイマックス」2020 年春(予定)
「新キャラクターグリーティング」2020 年春(予定)
「ソアリン(仮称)」2019 年度(予定)

②2018/6/14

「東京ディズニーシー®大規模拡張プロジェクト」基本計画の合意およびディズニー社とのライセンス契約の延長について

「アナと雪の女王」2022年度中(予定)
「塔の上のラプンツェル」2022年度中(予定)
「ピーター・パン」2022年度中(予定)

※2019/5/21に「ファンタジースプリングス」に名称が決定。

③2018/11/28

『トイ・ストーリー』シリーズをテーマとする新たなディズニーホテルの開発について

「トイ・ストーリーホテル」2021年度(予定)

④2019/1/18

「ソアリン:ファンタスティック・フライト」2019年7月23日(火)グランドオープン決定

⑤2022/4/27

「スペース・マウンテン」および周辺環境の一新について

「スペース・マウンテン」2024 年にクローズ、2027 年にオープン

その他

●2016年、TDS15周年
●2018年、TDL35周年
●2021年、TDS20周年

コロナショック後は乱高下が激しくなったものの、平均線で見れば長いほど安定しており、企業の底堅さを物語ります(上は月足2年と5年)。

ここまで時間をかけて築いてきた株価の信用、どこかのサイトで「オリエンタルランドは、会社が潰れても株価は上がり続ける」なんて書き込みを見たときは思わず笑ってしまいましたが、当然ですが、実は常に恐怖と背中合わせでもあります。

上は過去10年のチャートですが、うち半分以上はこの中期経営計画の期待により築かれたもの。そして2018年に発表されたTDS大規模拡張プロジェクト「ファンタジースプリングス」もいよいよ来年オープンしてしまいます。

オープンは嬉しいのですが、2017年から続いてきた「常に来年が楽しみ」という感覚が薄れてしまうようにも見え、現在のところ発表されているのは、2027年のスペースマウンテン+周辺環境のリニューアルのみ。

作れば良いというものでもないと思いますが、何でも「完成」してしまうとそこで成長は止まってしまいます。今年(来年の40周年+ファンタジースプリングス)はまだまだは期待できますが、来年の今ごろはそろそろ頂点を迎えていそうな不安も意識するようになっています。

これから外国客も戻り、再び明るい街が戻ろうとしています。もしかしたらもう少し延命するかもしれませんし、はたまたその頃にはまた新しい何かが発表になり、この不安は杞憂に終わるかも知れませんが。

もちろん米国インデックスのように、200年以上も昇り一辺倒な株であって欲しいのはやまやまですが、言っても「だたの一企業の個別株」、さすがにあり得ないはずです。

だらだらと書いてきましたが、一言で言うなら「ファンタジースプリングスの完成で、5年以上続いてきたトレンドに一度終止符が打たれるんじゃないか」という覚悟も持っておきたいと思いブログを書きました。

「会社が潰れても上がり続ける株」は多分ありません(笑)。

そしてその頂点はどのくらいなのか。一般レベルではすでに株式分割についてもよくささやかれておりますが、分割直前2015年3月の最高値「36,975円」は恐らくひとつの目安にもなっているでしょうし、分割直後から低迷したことも恐怖に感じていることでしょう。2万円台では、まだ分割には少し早いのではと思っています。

オリランドの株主になって良かったことは、「来年、再来年が楽しみだ!」と期待ができ、生活がより明るくなったことです(個人の感想です)。

この辺は他銘柄でも同じかと思いますが、オリランドはの今までは、数年後がはっきり見えるという点でイメージしやすかったのです。

これからも、1〜2年後の成長ストーリーを常に発信できる、視界の明るい企業でいて欲しいです。

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